グッドデザイン

雲の隙間と揺れる飛行機の翼を見ながら睡魔と戦っていた。僕の脳裏には夢と現実の境目の映像が映され続けている。綺麗な夕陽と雲海の対比を楽しみながら絶好のタイミングに居合わせた幸運を神様に感謝しながら昨晩はじめて下見したレストランの照明器具のデザインの事を考えていた。夢かもしれない思考の中で。過去に夢で見た照明器具をとある店のためにデザインした事がある。よくそんな夢を見るけれども実現は少ない。夢から冷めてすぐに書き留めておかなければすぐに泡のように消えてなくなってしまい、ぼくは多くのデザインのタネをなくしてしまっている。それも才能の無さの一つなんだけれど、とても残念な事である。かと言ってベットのそばにペンとノートを置いていても何時の間にか行方不明で多分いたずらづきの何者かがベットのしたの魔界に投げ込んで捨ててしまったに違いない。
そんな事はどうでも良くて僕はさっきまで見ていたグッドデザインのアイデアを早く書き留めたくて飛行機の中でこの文章を書いているんだけど、言いたい事を書き留めてる間にそのデザインの事をすっかり忘れてしまった。だから言いたい事より夢で見たデザインを書き残しとけば良かったのに。と思っても後の祭りで、多分これも才能の一つだから仕方ないよね。