博多デイトスにオープンした因幡うどんの照明設計を担当させていただきました。 … 因幡うどん 博多デイトス

博多デイトスにオープンした因幡うどんの照明設計を担当させていただきました。 … 因幡うどん 博多デイトス
竹による骨組み、六目網でまゆ状に形作ります。
左右対称の形状は出来ないと言われ両サイドを切り落とした形状でしたが
どうしても丸みを持った形にしたかったので試行錯誤の上作り上げました。 … 大きな灯りは人を引き付けます。
落ち着いて食事をして頂きたいので全体照度は暗めの設定です。
しかし、そこは美しくおいしい料理を提供するレストラン。
会話を彩るテーブル面の明かりには手を抜くことは出来ない。
今や、暗くても美味しく見える灯はレストランには必須です。
しかも、それ以上に大切にしたかった事がここにはあります。
ゲストを取り巻く環境光が陰影を強くうち出すことなく存在する。
視覚に入る求めるべきすべての質を落とさずに心に染み入るよう
に感じる。アンビエントイメージとして滞在する時間を視覚的に
飽きることなく魅せる。これらの光を求めてひとつの灯とすること。
単独で見るとしっかりと主張している照明器具が包括的に捉えた時
にいかに主張しないようにするか。空気として溶け込みながら必要
な明かりを灯し、間接的に示唆するのではなく直感として居心地の
良さを感じることが出来るのか、それがテーマ。
エモーションな雰囲気、大切な人と一緒にいて感じる至福感。
特別にあつらえた照明器具、無駄な光を排除することにこだわった
既製品、それは対象・非対象を便宜的に区別するのではない。
店内に足を踏見入れる、ホールに入る、シートに座る、食事をする、
語らう、席を立つ・・、全てのシチュエーションを相対且つ包括的に
応える人の為の灯。その為の配灯。
すべてはゲストの裕福な時間の為に。
鏡に映ったペンダント照明を見ながら、深い林の中にどっしりと佇む老樹を
思い出す。どこで見た風景かは思い出せない。林の中だったのか、草むら
から林を覗いたのか。
くつろぐ老樹、静寂の陽だまり、やさしく流れる風。コンクリートのなかの
その安らぎは白木によるものなのか、和紙によるものなのか、それとも
白熱灯によるものなのか。
ハードであるはずの鏡は、その存在を消すことも無く空気と同化し優しさを
包み込んでいる。ペンダント照明でこだわったかんすの形が和の心へゆっく
りとそして深く誘うのかもしれない。
しっかりと、じっくりと、正直にモノをつくる。誰がではなく一人一人の
その気持ちが繋がる。
多くの人の手で角をとる。あたりをつける。少しずつ。ときにはおおきな
高まりを求めて。
無能であるが故にあらゆる可能性を求め、形にしてこたえる術がすべてである。
以前CGのコメントで紹介した飲食店が竣工しましたのでご紹介します。
場所は、原鶴温泉<泰泉閣> 福岡都心からも近く、古くは豊後街道の宿場町
として親しまれた温泉郷で側を流れる筑後川の鵜飼が有名です。
今回は、以前ラウンジバーだったところを家族客・カップル客への需要の
高まりを受け、ターゲット層へのホスピタリティ向上を目指し食事処としての
リフォームとなりました。
串焼きバイキング<菜の花>として、3月1日からオープンされるそうです。
元もとの和風ラウンジの内装はしっかりしたつくりでした。窓の外は石と緑がダイミックに
演出されていて、環境としては申し分ないのですが、有効に活用されておらず
照明も環境の良さを引き出せてない状態でした。
(後日、ビフォー&アフターとして紹介したいと思います)
食材は地元の朝取れ野菜や肉魚です。ブッフェスタイルで食材をとってきて
自分の席で囲炉裏に刺して炭火でじっくり焼いて食べます。
リフォームは照明をメインに行い、フロアと石庭のライトアップが中心です。
広いフロアですが間接を主体とした環境で落ち着いた雰囲気を出しならが
テーブル面に灯りを集めることで隣の席を意識しない個食感を出しています。
時間帯によってはジャズを流しお酒が楽しめるシーンにも対応可能です。
計画時のイメージとそれほど変わりなくライティング出来たので
ほっとしています。容量他の問題で計画したほどの間接照度を
確保できませんでしたが、バランス的には問題ありませんでした。
CGでは外部の石庭のライトアップを作っていませんでした。
ライトアップの場合はある程度の予算を決めて現場にサンプル灯具を
持ち込んで実際に当て込みながら決めたほうが早く確実だからです。
明るい時間帯はすがすがしく、ディナータイムを過ぎてからはより色っぽく。
その時々の空気感、季節感が出せるのは大切なことですよね。
既成のシャンデリアを光沢のあるヴェールで覆い、壁面のラウンドチェアに
沿って並べる事で、インテリア全体に独特の雰囲気を醸し出しています。
地明かりを抑え、壁面間接とシャンデリア球のキラキラに
光のウェイトを取ることでバランスの良い空間が出来上がりました。
アリオ鳳にあるブッフェスタイルのレストランです。
食材を引き立てるスポット照明で照らされたブッフェカウンター、間接のみで照度確保したフロアスペース、より心地良さを求めた個室。それぞれの照明手法を替えることで空間全体に食へのリズム、会話へのリズムと調和することが出来ました。主体を明確にし、照明のゾーニングを明確にする事で光が整います。。。その中に漂う<遊び心>が個性を際立たせるようです。
世田谷・上野毛にできた wine boutique VINSANTE
照明予算の半分以上がファサードから大きく見える特注器具に使われています。
なんとも大胆な予算配分のお蔭で迫力あるシンボリックなオブジェクトが
出来上がりました。
この特注ペンダント照明は銅板の鍛造で作られています。詳しくは→こちら。
ビンテージのワインも揃う専門店への新しい光の提案。懐古の中にみるモダン。
最近、食傷気味の間接照明は一切使わなかったのも良い結果をもたらしています。
照明の役割、あかりの真理を見直す事が出来た良い現場でした。感謝。
杜の七種 卯月の湯
竹林の奥を抜けひっそりとたたずむ離れ風呂
ほのかに照らす、うつろいの薄化粧
ゆっくりとした時間の流れは懐かしさの中にある彷徨
ぶどうの樹Slow Resort 花チャペル
天井から吊りさげた花を照らす照明は床をレフレクションにして光の宝石箱のように
光箱として存在を主張しています。癒しやくつろぎをテーマにした環境にあっては
その逆説的な反発がそれぞれのテーマをより一層引き立てるという結果をもたらしています。
目線から照明器具を外しながらも、明るさを感じる照明に仕上がった。人生の中で輝く
ブライダルという瞬間には<光>が非常に重要で、一瞬でも白く鮮やかな光は至福を
イメージする大切なシーケンスです。